SABA彩子の美術史 20名集まり盛会でした。
今回はシエナの市庁舎にあるシエナ派最高の画家
ロレンツェッティのフレスコです。
初めて参加した方もわかりやす先生の説明に
惹きこまれたようでした。
いろんな質問でてさらに理解が深まる会となりました。
授業より
右の絵は女性がくつろいでいるように見えます。
でも実は女性は人間ではありません。
よく見るとクッションの下に中世の甲冑か黒く覗いています。
頭にはオリーブの冠。手にも持っています。
頭の上をよく見るとPAX(パックスとは平和、英語のヒースに
当たるラテン語です。)と書いてあるのです。
これで軍服を人々に着せず、
自らの下に敷いている全身白衣の女性は
『平和』の寓意(アレゴリー)象だと分かります。
『白』は平和の象徴(シンボル)、
『オリーブの木』も平和の象徴です。
この絵は何と言っても頭上に文宇が書いてありますが
書いていないこともしばしば。
西洋キリスト教美術の世界を愉しむには、
こういった知識かおるかどうかが
大きく関わってきます。