7月 202011
 

ソサエティ会員の皆さま のるたるぢあ36号は届きましたでしょうか。

稽古とは?   佐藤豊彦

ピアノやヴァイオリンなど西洋の楽器を習う場合は「レッスン」を受ける、そして上達するために「練習」すると言います。茶道など日本の習い事ではこれらを「稽古」を付けてもらう、「稽古」すると言います。稽古とは、昔風に言うと「古(いにしえ)を稽(かんが)ふる」で、「稽」の元の意味は「神を迎えて神意にはかる」です。ですから、新しいことを学ぶのではなくて、優れた人たちによって昔から受け継がれてきたことを自分の中に再現してみることにあります。と同時に、「稽古照今」と言われるように「古(いにしえ)を稽(かんが)え、今に照らす」にも繋がっています。別の言い方をすれば「温故知新」つまり「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」です。「神意にはかった」上で、現在の状況に置ける新しいことを知る訳です。

リュートのような古楽器の場合は「練習」よりも「稽古」の方が正しいように思います。何故なら、実際に昔のリュート奏者が・・・・・
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・・・・・これらのことに関連して最重要であるのは「間(ま)」と「呼吸」であることは言うまでもありません。緊張を生むのは「鳴っている音」そのものではなくて、「音と音の間」にある「間」だからです。それを習うにも「稽古」が必要であることはもう皆さんにはお分かりのことと思います。「楽禅古流」の禅茶セミナーがリュート演奏に役立つというのもそれなのです。利休の次の言葉を思い浮かべながら、そして古い歴史を楽しみながらリュートの「稽古」に励んで下さい。必ず自分なりに楽しめる世界に到達できるはずです。

稽古とは一より習ひ(い)十を知り

 十よりかへる(かえる)もとのその一